新天地でのサウナの戦い

転職した。引っ越してきた。

飛び込んでよかったと思う。福利厚生や社会的信用よりも、仕事が自分の向いている方向と同じであるということが、いかに大切なことか痛感した。

さて、引っ越し先の近所にはスーパー銭湯があった。

都内なのにそこそこ大きな健康ランドだったのですごく良い場所だったのだが、数か月後に借地返却により閉店するらしい。

閉店前にこの場所に思い出を残したいと思い、晴れの日も雨の日も通い続けた。それこそ社内の同僚を誘って通ったりもした。閉店前の感謝セールで入浴料が390円(サンキュー)になっていた時は、一日二回入浴することもあった。

さて、営業最終日。最終時間が17:00だったので、15:00過ぎに同僚とお風呂の王様に向かった。

天気は快晴で蒸し暑く、店の周りには人がごった返していた。

脱衣所のコインロッカーが満杯になり、店員が入場規制をかける程であった。大浴場やサウナは人は満員で入れず、しかたなく露天風呂スペースの片隅で日光浴をしていた。

最終時間が近くなり、混雑状況も大分緩和されてきた。

最後の刻は近い。ふと浴室内を見ると、中年男性が店員に握手しながら感謝を述べていた。

みんな別れを惜しんでいるからか、すごくきれいな目をしていた。たぶんこの瞬間、一番優しい空間が広がっていたのだと思う。

そして、閉店時間。脱衣所を出ると店員が一斉に出迎えてくれた。店員・お客さんがお互いに「今までありがとうございました」と感謝の言葉を述べて、館外に出た。

外では、茶髪の女性グループがマスコットキャラクタと記念写真を撮っていた。

タオル一枚全裸小太りの男性キャラクタが〇ッキー並の脚光を浴びる瞬間であった。

こうして、この健康ランドは周辺住民の大切な思い出の1ページとなった。

健康ランドがあったこの土地には、スーパーができるそうだ。

サウナ、最後に入りたかったなあ・・・。

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